薄毛には遺伝子が関係!髪の毛の成長や抜け毛の原因・仕組み

抜け毛の進行した頭部

今も昔も人間を悩ませる「薄毛」。薄毛でなくとも、身内や他人を見て不安を感じている人も多いはず。

薄毛・抜け毛の対策として育毛剤などを使っている方も多いと思いますが、まず髪の毛の仕組みを知り、抜け毛の原因を知らなければ、適切な対策はできません。

髪の毛の構造や成長の仕組み、抜け毛・薄毛の要因・原因、予防法をご紹介します。

髪の毛の仕組み

髪の毛はほぼケラチンでできている

髪の毛は「ケラチン」というタンパク質でできています。ケラチンは爪や皮膚の角質層を形成する成分でもあり、18種類のアミノ酸が結合してできています。

ケラチンが80~90%、水分が10~15%、残りはメラニン色素・脂質・微量元素などでできています。

ケラチンには「シスチン」というアミノ酸の一種が含まれており、髪の耐久性を高めています。

またケラチンには硫黄も含まれているため、髪の毛が焦げると温泉の硫黄のような臭いがします。

シスチンを摂取するには

シスチンは髪に含まれる「メチオニン」から合成されます。

メチオニンは体内では合成されない必須アミノ酸で、食事から摂り入れる必要があります。
大豆、小麦粉(全粒粉)、牛乳、レバー、卵、肉、魚などに含まれています。

髪が成長する仕組み

髪の毛の構造

髪の毛は、「毛球」が血管から栄養を補給することで成長します。

肌の表面に出ているのが「毛幹」、内側が「毛根」です。
髪の毛の根元を一般的に毛根と呼びますが、この部分が「毛球」です。

毛球は「毛乳頭」と「毛母細胞」(もうぼさいぼう)からできており、毛乳頭が毛細血管から栄養分を吸い上げ、その栄養で毛母細胞が分裂し、髪が成長します。

髪の毛には2種類ある

髪の毛には、いわゆる猫っ毛といわれる「軟毛」と「硬毛」(剛毛)の2種類あります。

軟毛
メラニン色素がほとんどない(色が薄い)
色が薄く、細い
髪を保護するキューティクルが薄い
枝毛になりやすい
硬毛
メラニン色素が多い(色が濃い)
色が濃く、太い
キューティクルに隙間がなくコシがある
カールがかけづらく、扱いにくい

生まれたばかりの赤ちゃんは軟毛ですが、成長するにつれて髪の毛が硬く、太くなっていきます。

しかし体質的に髪の毛が太くならない人や、AGA(男性型脱毛症)などで軟毛化してしまうこともあります。

スタイリングしやすいのは軟毛ですが、薄毛・抜け毛という観点でいうと危険性も高い髪質です。

髪の成長を握るヘアサイクル

髪の成長サイクル

髪の毛の成長には、「成長期」「退行期」「休止期」があります。一定の周期でこれらを繰り返します。これが「ヘアサイクル」です。

正常なヘアサイクルでは、髪の毛は2~6年間成長します。
普通、1本の髪の毛が生え始めてから抜け落ちるまでの間に、他の髪の毛が成長しているため、頭髪全体としては伸び続けます。

しかしなんらかの要因で成長期が短くなり、伸びる前に抜けることが繰り返されると、細い毛髪だけが残って次第に薄くなっていきます。

薄毛になる要因

血行不良

髪の毛の成長には、毛細血管から運ばれる栄養が欠かせません。血行不良によって栄養が少なくなると、髪の毛が成長しづらくなってしまいます。

血行の良い頭皮は青白くなっています。
頭皮の赤みは血行が良いわけではなく、炎症などを起こしている可能性があります。

睡眠不足

髪の成長は睡眠中が最も活発です。十分な睡眠をとっていなければ、髪が成長する機会を失い、伸びる前に抜けてしまう要因になります。

ストレス

ストレスによって自律神経やホルモンバランスが崩れると、毛乳頭や毛細血管の働きが悪くなります。髪の成長を妨げる要因になるので、抜け毛を進行させてしまいます。

過度のストレスは円形脱毛症の要因にもなります。

睡眠不足の原因となることもあり、まさに髪の天敵です。

ストレスは現代社会と切っても切れないもの。スポーツ・趣味などで適度に発散しましょう。

皮脂の過剰分泌

頭皮は他の肌と同様に、皮脂を分泌しています。毛穴に皮脂がつまると雑菌が繁殖し、血行不良の要因にもなります。

頭皮へのダメージ

洗浄力が高く刺激の強いシャンプーは、頭皮の炎症原因となり抜け毛や発育不良などを引き起こします。

整髪料を使っている方などしっかり洗いたいという意識で強いシャンプーを使ってしまうかもしれませんが、薄毛ケアという観点でいえば、皮膚への刺激が少ない天然成分系のものがおすすめです。

遺伝的な要因

薄毛AGA要因

「5αリダクターゼ」酵素が活性しやすい人や、男性ホルモン「テストステロン」が毛乳頭細胞に入り込みやすいタイプの人は、遺伝的に薄毛・AGAになりやすい人です。

「テストステロン」は毛乳頭細胞や前立腺細胞内で分解されます。

「テストステロン」は毛乳頭細胞内の「5αリダクターゼ」の働きによって、「DHT(ジヒドロテストステロン)」という脱毛要因ホルモンに変化します。

「DHT」は髪に有害な「TGF-β」というタンパク質を作り出します。
「TGF-β」は退行期誘導因子と呼ばれ、正常なヘアサイクルを乱し、「カスパーゼ」という自殺酵素を活性化して「毛母細胞死(アポトーシス)」を起こします。

毛母細胞が無ければ髪が栄養を得られず成長できないため、抜け毛が起こる一方となり薄毛になってしまいます。

抜け毛・薄毛を防ぐには?

飲酒・喫煙をやめる

飲酒・喫煙は薄毛を進行させる要因になります。

お酒を飲みすぎると、肝臓に負担がかかります。髪に必要な栄養を消費してしまい、成長しづらくなります。

たばこは血管を収縮させる働きがあるため、毛髪へ栄養が届きづらくなってしまいます。

運動をする

適度な運動は血液の循環が良くなり、頭皮への血流を増やして髪へ栄養が届きやすくなります。

ただし汗をかいたままだと毛穴に汚れが溜まる要因ともなるため、シャワーなどで洗い流しましょう。

睡眠不足・ストレス解消

睡眠不足の要因ともなり、抜け毛の天敵であるストレス。
髪は寝ている間に成長するため、ストレスを解消しなければ薄毛への悪循環に繋がります。

スポーツや趣味など、自分がもっとも発散できるストレス解消法を探ってみましょう。
きちんと睡眠をとり、髪の成長ホルモンを分泌させることも大事です。

洗髪・ヘアケアを見直す

頭皮への刺激が少ない天然成分系のシャンプーを選びましょう。

シャンプーのときは頭皮に爪を立てず、指の腹でマッサージするように洗います。

リンス・コンディショナー・トリートメントは髪につけるためのものなので、地肌につけないようにします。地肌につけるとせっかくシャンプーで綺麗にした毛穴をふさいでしまいます。

トリートメントなどはたくさん使っても効果は一緒なので、自分の髪になじませるのにちょうどいい量を使いましょう。

シャンプーなどの薬剤はしっかりすすぎ、洗い流します。
熱すぎるお湯は、髪のキューティクルを痛めるので注意!ドライヤーも同様なので、温度に気を付けましょう。

まとめ

  • 髪の成長は、毛乳頭からの栄養補給によって起こる
  • 頭皮の血流が良いと栄養も行き届きやすい
  • ヘアサイクルが乱れると、髪が成長する前に抜ける(薄くなってくる)
  • 睡眠不足・ストレスが髪の成長を妨げる
  • シャンプーの仕方次第では薄毛を促進させてしまう
  • 遺伝的に薄毛になりやすい人がいる

遺伝的に薄毛になりやすい人は、上記の薄毛対策をしても進行してしまう恐れがあります。お金はかかりますが、育毛剤やAGA治療薬を使うのが手っ取り早いかもしれません。

ただしAGA治療薬「フィナステリド」の効きやすさにも、遺伝子が関係しているので注意!
フィナステリドが効かないタイプの人は、他の対策をとりましょう。

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