アトピーや糖尿病の人は要注意!?白内障と遺伝子の関係

青い目の老人

程度は違えど、ほぼ100%の人がかかるといわれている目の病気、白内障。

白内障の主な原因は加齢ですが、アトピーや糖尿病によって発症することも!?

白内障とはどんな病気なのか?原因や予防方法も併せてご紹介します。

白内障とは

白内障の症状

白内障は、目の水晶体が白く濁(にご)ってくる病気です。

  • 目がかすむ
  • 視界がぼやける
  • ものが二重、三重に見える
  • 光がまぶしい

初期症状はとくにありませんが、進行すると上記のような症状が現れてきます。

晴れた日の屋外がまぶしく感じられたり、運転中に対向車のライトがまぶしく感じたりします。

遠くが見えにくく感じるので、近視が進んだような錯覚も起こります。

進行すると、瞳の黒い部分が白っぽく見えます。

白内障は手術で治すことができますが、放置しておくと、最終的には失明してしまいます。

白内障の原因

眼球の断面図イラスト

目の構造は、カメラの仕組みに例えられるほどよく似ています。

水晶体はレンズの役割をしており、吸収した光が網膜→視神経へと伝わって、脳が映像として認識します。

カメラのレンズは、汚れると写真がぼやけてしまいます。眼球も同じで、レンズ(水晶体)が濁っているとかすんで見えたり、ぼやけたりまぶしかったりします。

加齢による白内障

白内障の多くは、加齢によって起こる「老人性白内障」です。

水晶体に含まれるタンパク質が白く濁ったり、固くなるのが原因です。

水晶体の外側(皮質)から中心部(核)に向かって濁りが進む傾向があります。

濁りが中心部に及んでいなければ視力は低下しませんが、中心部までくると見えにくさを感じるようになってきます。

個人差はありますが、早い人は40代で始まってきます。80代の人は、ほとんどの人が何かしらの白内障を発症しているといわれています。

妊娠中の風疹(ふうしん)感染で生まれつき発症していたり、ケガや薬の副作用で発症する場合もあります。

アトピーや糖尿病で白内障に!?

合併症を起こす仕組みは判明していませんが、アトピー性皮膚炎の人が起こす「アトピー白内障」、糖尿病の人が起こす「糖尿病白内障」があります。

老人性白内障と違い、30~40歳くらいの若い人でも発症することがあります。

白内障には遺伝子が関係している

白内障の発症しやすさには、KCNAB1やCRYAAといった遺伝子が関係しています。

これらの遺伝子は、細胞内外のカリウム輸送や、眼のレンズになる主要タンパク質「クリスタリン」に関係しています。遺伝子のタイプによっては、白内障を発症しやすくなります。

白内障と同様に、アトピー性皮膚炎や糖尿病の発症しやすさに関する遺伝子も判明しています。

これらの病気にかかりやすい遺伝子をもつ人は、とくに注意が必要です。

白内障を予防するには

血流を良くするのが大事

白内障を発症する人は、目の血流が悪いという共通点があります。

目は体内で最も進化した部位といわれており、毛細血管が密集している繊細な器官です。
面積あたりの血液量でいうと、目は脳の23倍にもなります。

血流は、さまざまな病気にかかわっています。白内障の原因ともなる糖尿病も、血液に関係する病気です。血糖値によって血流が悪くなり、さまざまな合併症を起こすリスクがあります。

血液の流れを良くすることが、白内障を予防することに繋がります。

血流を良くするには

血流を良くする一番良い方法は、適度な運動をすることです。

運動といっても動きの激しいスポーツをする必要はありません。1日数十分程度のウォーキングでも、血のめぐりがよくなる効果があります。

血流を良くする食べ物としては、納豆、豆腐、青魚、ナッツ類、玉ねぎ、ショウガなどがあります。

水分をとることも大事です。血液の約90%は水でできているので、水分不足は血液がドロドロになって血流悪化のもとになります。

ビタミンで酸化ストレスを防ぐ

血流の他にも、紫外線や酸化ストレスが白内障を起こす原因です。

喫煙や副腎皮質ステロイド、向精神薬、不整脈治療薬(アミオダロン)、高脂血症薬(スタチン)、縮瞳薬(しゅくどうやく)といった薬も原因になります。

紫外線を防ぐサングラスを着用したり、抗酸化作用のあるビタミンCを摂取しましょう。

ビタミンCを多く含む食材

  • アセロラ
  • ケール
  • パセリ
  • グァバ
  • ピーマン
  • ゆず
  • 芽キャベツ
  • キウイフルーツ
  • ブロッコリー

野菜や果物でビタミンCを摂取し続ける大変なので、手軽に摂れるマルチビタミンのドリンクやサプリメントを使うのもひとつの手です。

白内障にかかったら

白内障の検査

近視や乱視などと混同する可能性があるので、本人が自覚している症状が白内障なのかどうか、視力検査、屈折検査、眼圧検査が必要です。

網膜の状態を調べる「眼底検査」、水晶体の濁りを見る「細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)」、角膜の内皮細胞を見る「角膜内皮細胞検査」などの検査も行います。

必要に応じて散瞳検査、網膜電図検査なども行われます。

白内障の治療方法

白内障は、薬剤や手術による治療法があります。

初期の白内障は、点眼剤(目薬)で進行を遅らせることができます。

ただし、点眼剤で水晶体の濁りを無くすことはできません。視力を回復するには、手術が必要です。

超音波で白く濁った核や皮質部分を乳化させて吸引し、代わりに眼内レンズを入れる、といった緻密な手術を行います。

手術にかかる日数としては、術後の管理も含めて3~4日が一般的ですが、日帰りでの手術ができる病院もあります。

白内障のかかりやすさがわかる遺伝子検査キット

遺伝子検査キットでは、遺伝的な白内障のかかりやすさがわかります。
白内障以外にも、発症の要因となるアトピー性皮膚炎や糖尿病のかかりやすさも同時に検査できます。

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