
ミトコンドリア・ハプログループLはすべてのハプログループの原点で、最も古いグループです。全人類の祖先といわれるミトコンドリア・イヴの直下に位置します。日本人での出現率は0.1%以下といわれており、非常に珍しいグループです。
ハプログループLの特徴
東アフリカで誕生した最古のグループ

ハプログループLは約12万~20万年前に東アフリカで誕生したといわれています。アフリカからイタリア、スペイン、ポルトガル、西アジア、コロンビア、メキシコへ移動していったと考えられています。 サハラ以南のアフリカ全土で多く、約96%がグループLに属しています。
ハプログループLの子型はL0~L6に分けられており、すべてのハプログループがL系のいずれかのグループを祖先とします。非アフリカ性グループはすべてハプログループL3に由来します。 L3はさらにグループMとグループNに分岐し、世界各地へと広がっていきました。
ミトコンドリア・イヴの直下
ハプログループLは全人類の祖先といわれるミトコンドリア・イヴの直下に位置するグループです。ミトコンドリアDNAは母親から受け継がれるため、それをさかのぼることで全人類の共通祖先として到達する女性がミトコンドリア・イヴです。(特定の一人を指すものではなく、同時代に生きた女性を含める)
遺伝子の変異によって分岐してきたハプログループの根元に位置するため、他に比べ変異の少ないグループといえます。体質や身体特徴的も始原の人類に近いのかもしれません。
ハプログループLに属する著名人
南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラさん、南アフリカ・ケープタウンの元大司教で平和運動家のデズモンド・ムピロ・ツツさん、アメリカ合衆国で国務長官を務めたコンドリーザ・ライスさんがハプログループL系統に属していると分かっています。
同じハプログループに属するということは、共通の祖先をもつ遠い親戚と考えることもできます。
日本人の大半は9~10のハプログループに分類できます。ハプログループLは、日本人としてはかなり希少なグループです。 ひょっとするとあなたは、ミトコンドリア・イヴに最も近いハプログループLに属しているかもしれません。
ハプログループがわかる遺伝子検査キット
ミトコンドリアハプログループはジーンライフ ジェネシス2.0やジーンライフ ハプロなどの遺伝子検査キットで調べることができます。 とくにジェネシスは母方の祖先を知るミトコンドリアハプログループの他に、父方の祖先がわかるY染色体ハプログループも検査できるのでとくにおすすめです。
※Y染色体は男性特有のもので、女性はY染色体ハプログループがありません。

GeneLife Genesis 2.0 Plus(ジーンライフ ジェネシス プラス)
かかりやすい病気、太る要因、肌質、祖先のルーツ、お酒の強さなど、さまざまな病気・体質に関する項目を一度に検査できるキットです。 総合価格¥14,900
その他のハプログループ
父方の祖先をたどるY染色体ハプログループとは
西ユーラシア最大のハプログループRはアジア・ヨーロッパの分岐点
アフリカ起源最古のハプログループLはミトコンドリア・イヴに最も近い
ハプログループCはモンゴル帝国とアメリカ先住民の共通祖先
中国南部発祥のハプログループN9はアイヌや台湾先住民の祖先
ハプログループM8は北方漢民族や遊牧民にかかわる人種
ハプログループM9はチベットの険しき山々を越えてきた人々
ハプログループFは温暖な地域を好んだ瞬発・パワー型の人種
ハプログループAはシベリアでマンモスを追った狩猟民族
ハプログループGはATP変換率が高く長距離競技が得意な北方民
ハプログループBは数々の島を渡ってきた日本最初の移住民
ハプログループM7は海に沈んだ幻の陸地スンダランドの子孫かも…
東アジア最大集団ハプログループDは弥生時代を支えた長寿民族