
3大疾病のひとつとして知られる心筋梗塞。心筋梗塞と狭心症を合わせた「虚血性心疾患」は日本人の3大死因のひとつとされています。 心疾患による死亡者は年間19.6万人。そのうち3.7万人が心筋梗塞です。
心筋梗塞の発症しやすさには、5つの遺伝子が関係しています。 心筋梗塞の原因と関連遺伝子、予防と対策についてご紹介します。
心筋梗塞の発症には遺伝子が関係している
心筋梗塞とは
心臓は私たちの体に血液を送り出す役目がありますが、心臓の筋肉細胞もまた、血液によって酸素や養分が運び込まれることで動いています。心臓を動かすための養分を運んでいるのが、冠のように心臓の表面を覆う「冠動脈」です。
何らかの原因で冠動脈がふさがり、心臓に血液が送られなくなると、心筋の壊死を引き起こします。これが心筋梗塞です。
通常は急性に起こる「急性心筋梗塞」を指し、心臓麻痺、心臓発作とも呼ばれます。
心筋梗塞の原因
心筋梗塞は、冠動脈中の血流が悪くなることが原因です。
血管に余分なコレステロールが溜まったり、冠動脈のけいれんが原因で血流が悪くなると、痛みが起こります。これを狭心症(きょうしんしょう)といいます。 冠動脈がふさがるほど悪化すると、心筋梗塞に繋がるのです。
狭心症は数分で治まるものですが、数十分続くと心筋梗塞の疑いがあります。
高齢男性は要注意
男女比で見ると、心筋梗塞を発症するのは70%以上が男性というデータがあります。男性は40歳以上から急激に増え、女性は50歳以上から高齢になるほど発症率が高くなる傾向があります。
また、冬場に発症する人が多く、時間帯では早朝が多いというデータもあります。
心筋梗塞にかかわる5つの遺伝子
心筋梗塞の発症しやすさには、5つの遺伝子が関係しているとわかっています。 遺伝子の特定に至っていないものもありますが、今後の研究によっていずれ判明するでしょう。
- PLCL2
- 不活性型のホスホリパーゼ様タンパク質を産生する遺伝子。骨の形成にも関与する。
- ALDH2
- アルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子。心筋梗塞の発症にもかかわる。
- AP3D1
- 細胞内小器官であるゴルジ体やリソソームにおいて細胞内生物発生や色素顆粒の輸送などに関与するアダプター関連タンパク質複合体のサブユニットを産生する遺伝子。
- 不明
- 遺伝子の特定には至っていないものの、心筋梗塞の発症率にかかわる多型部位が2つ確認されている。
心筋梗塞を発症しやすい遺伝子をもつ人は、生活習慣の見直しを考えた方がいいかもしれません。
心筋梗塞を予防するには
心筋梗塞は、メタボリックシンドロームや高血圧、糖尿病などが危険因子として知られています。心筋梗塞を発症しやすい遺伝子をもつ人は、まずこれらの病気にならないよう特に注意しましょう。
予防方法と対策
肥満、メタボリックシンドロームと診断された方は、内臓脂肪の減少を目指しましょう。塩分、糖分、脂肪分の摂りすぎに注意。
食物繊維を多く摂り、大豆製品や牛乳を摂り入れると良いとされています。
喫煙も心筋梗塞リスクを高めます。遺伝的に心筋梗塞リスクの高い方は、まず禁煙を第一に考えた方がいいかもしれません。
規則正しい生活や、適度な運動も予防になります。ただし深夜や早朝、寝起きでは冠動脈が収縮していることが多いので、避けた方がいいでしょう。
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