
甘いものが好きな人、辛いものが好きな人、苦いものが平気な人…味の好みは人によって違います。 自分は大好きなのに他人は食べない、自分は嫌いなのに他人は平気な顔をして食べている…なんとも不思議なことです。
「味覚」についての個人差は、実は遺伝子が影響しています。あなたの好きな味は、産まれる前から決まっていたということです!
味覚はなぜ違うのか?
食べ物から養分を摂取するためであれば、「味」を感じ取る必要はありません。味が全く無くても、体に良ければそれでいいのです。 しかし人間を含め生き物には味覚があります。なぜ「味」が必要なのでしょうか?
ヒトは味覚で生き残ってきた!
甘味(かんみ)、酸味、塩味(えんみ)、苦味、うま味の5つを基本味といいます。味によって、おおよそ摂取できる養分のイメージができると思います。それこそが「味」の存在意義です。
甘いものには糖が含まれています。糖分は体を動かすのに必要です。その大事な糖分が食べ物に含まれていると、味を通じて分かるということです。
神経の伝達に必要な塩分は、塩味によってわかります。 酸味・苦味は食べ物からの警告を感じ取る味です。劣化したり腐ったりした食べ物は、酸っぱかったり苦かったりします。体に悪い「毒」を区別するにも必要です。 「うま味」は主にタンパク質が豊富な食物を区別する味覚です。
味覚の違いは遺伝子の影響がある
味覚の違いは、遺伝子によって個人個人違うということが研究で明らかになっています。例えば苦味を感じやすい人は、体内の毒素分解能力が低いのかもしれません。
つまり「味の違い」を区別することは、私たちの先祖が生き残るために必要な食べ物を区別するため、遺伝子レベルで身につけてきたサバイバル技術なのです。 美味しいものを追求するグルメな人は、生存本能が強いのかも!?
カラダに必要なものは遺伝子が知っている
生き物には個体差があります。他人より多くの糖分が必要だったり、塩分の消費が激しい人もいるでしょう。自分に必要な養分が、信号として味覚に現れているのです。
人の体は、遺伝子による設計図に従って作られています。 「この体を維持するために必要な養分は何か?」それこそ、ひとりひとり違う、味の感じ方の正体です。
この理屈でいえば、嫌いなものは食べなくていいのかもしれません! いつかもっと遺伝子の研究が進み、自分のゲノム情報を知ることが当たり前の世界になれば、「好き嫌い」ではなく自身の体質に合った食べ物を選ぶ時代がくるでしょう。まるでSF映画のようですが、そんな未来はもはや時間の問題です!
遺伝子検査キットで分かる味覚
遺伝子検査でも、自分の味覚がわかります。 残念ながら、現在の技術では甘味(かんみ)、酸味、塩味(えんみ)、苦味、うま味すべての感じやすさを知ることはできませんが、その一部を遺伝子検査キットで簡単に知ることができます。
「うま味の感じやすさ」「カフェインの苦味の感じやすさ」といった限定的なものですが、「自分は人よりカフェインの苦味を感じやすい体質だからコーヒーは飲まない!」と言ってみるのも面白いですね。

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