カゼが治らないと思ったら要注意!?結核にかかわる2つの遺伝子

せきをする人

結核は、肺に結核菌が入ることで発症する疾患です。感染力が強く、空気感染によって広がります。

江戸時代には不治の病と言われていましたが、現在は抗生剤やワクチンによって患者が激減しています。
しかし人口10万人にあたり年間18.2人という発症頻度のため、現在でも珍しくない病気です。

結核の発症しやすさには遺伝子がかかわっています。
結核の症状と原因、遺伝子との関係と予防方法をご紹介します。

結核の発症しやすさには遺伝子が関係している

結核とは

結核とは、肺に結核菌が感染することで発症し、肺に炎症が起きて徐々に破壊されていく病気です。明治初期までは労咳(ろうがい)と呼ばれていました。

肺だけでなく、腎臓、リンパ節、骨、脳など、体のあらゆる部分に広がる可能性があります。これを肺外結核といいます。

命の危険もある

初期症状は風邪(かぜ)に似ており、せき、痰(たん)、発熱(微熱)などが長く続くのが特徴です。体重が減る、食欲不振、寝汗をかくといった症状もあります。

さらに進行すると、だるさや息切れ、血の混じった痰が出始め、血を吐いたり呼吸困難に陥って死に至ることもあります。

感染しても発病するとは限らない

結核菌は、発病者のせきやくしゃみに含まれる菌を吸い込むことによって、空気感染します。
しかし、菌を吸い込んでも必ず発症するわけではありません。普通は体の抵抗力の方が強く、菌を追い出します。

ところが、菌が体内に残ることがあります。菌が体内に残っていると、体の免疫が結核菌を取り囲んで「核」を作ります。結核という名前の由来はここにあります。

免疫に囲まれた結核菌は活動できず、他人に感染することもありません。この状態を潜伏感染(せんぷくかんせん)といいます。
結核菌に感染後、数か月~2年以内に発病する(一次結核症)のは約5~10%程度で、残りは潜伏感染というデータがあります。

発病の原因は不明

感染した人が実際に発病する確率は、BCG接種を受けた人で5~10%と考えられています。
感染して約2年以内が最も発症が多いと言われており、発病者の約60%が1年以内に発病しています。

しかし、結核菌が増え始めて発病する原因はいまだにわかっていません。免疫力の低下によって発病しやすくなると考えられています。

結核の発症しやすさにかかわる遺伝子の存在も明らかになっているので、明確な原因についてもこれから解明されていくと思われます。

結核にかかわる遺伝子

結核の発症しやすさには、遺伝子が関係しているとわかっています。
遺伝子の働きが判明していないものもありますが、今後の研究によっていずれ判明するでしょう。

ASAP1
膜輸送の制御や細胞骨格の再構築に関与している可能性がある遺伝子。
WT1
細胞の発生や生存に重要な役割を果たす転写因子を産生する遺伝子。

結核を予防するには

結核は菌が空気感染することによって発症するので、まずは感染しないようにすることが一番です。

結核の重症化を防ぐワクチン、BCGは子どもの予防接種として受けた方が多いと思います。ワクチンによって免疫がつくため、実際の菌への抵抗力が高まります。
ただし効果は十数年で無くなり、成人にはあまり効きません。

遺伝的に結核が発症しやすい人は、外出時のマスク着用を習慣づけるべきかもしれません。とくに他の病気が流行する時期は、せきやくしゃみで感染してくる可能性があります。

また、免疫力を下げないためにも、食事のバランスや適度な運動を心がけましょう。

結核の発症リスクがわかる遺伝子検査キット

ジーンライフ ジェネシス2.0の結核発症リスク検査結果
ジーンライフ ジェネシス2.0の結核発症リスク検査結果

結核の発症しやすさは、GeneLife Genesis2.0(ジーンライフ ジェネシス)で検査できます。

現代では治せる病気になったとはいえ、風邪と似た症状で悪化に気づかず、命の危険もある結核。病気はかかる前に防ぐのが最善です。
遺伝的な発症リスクを知り予防しましょう!

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