
人間の体中に張りめぐらされている血管は、血液の他に酸素も運搬しています。運動するとき筋肉を収縮させますが、これを行うためにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーは体内にある物質から直接補うことができるのですが、その物質は無限にあるわけではないので、底を尽きてしまいます。その場合は代わりに、血管中の栄養や酸素を利用してエネルギーを生み出すことができます。
血管収縮能から分かる運動能力
そしてエネルギーが必要となるところに栄養や酸素が自然に分配されます。そのとき、血液中の酸素が多くなったところでは、血管が収縮するという現象が見られます。この血管が収縮する機能のことを「血管収縮能」といいます。
血管収縮能が低い(血管の拡張性が高い)ほど、血液中の栄養や酸素の運搬を長い期間行いやすくなります。逆に血管収縮能が高ければ、収縮するまでの瞬間に栄養や酸素の運搬を行うことに優れているのです。この血管収縮能は、ACE遺伝子の活性によって遺伝子型を分類できます。
血管収縮能が低い DD型
血管収縮能が低いことは、同時に血管の拡張性が高いことを意味します。このタイプの場合は長時間にわたり、栄養や酸素を体中に送り続けることができます。
- 血管収縮しにくい
- 栄養や酸素を長時間運搬することができる
このタイプである場合は、運動による疲労を感じにくいといわれています。
血管収縮能の低さを活かせるスポーツや運動
長時間にわたって栄養や酸素を送り続けることができるので、持久力を必要とするスポーツや運動に適しているといえます。
- 水泳長距離、陸上長距離
- マラソン、トライアスロン、競歩など
血管収縮能が高い II型
血管収縮能が高い場合は、栄養や酸素が集中した箇所の血管が収縮してきます。よって、瞬発力を必要とするスポーツや運動が適しているといえます。
- 血管収縮しやすい
- 瞬間的に栄養や酸素を運搬することができる
血管が収縮し栄養や酸素が送りにくくなるまで、瞬間的に力を発揮することが得意なタイプと言えます。
血管収縮能の高さを活かせるスポーツや運動
栄養や酸素の運搬によって血管が収縮しやすくなっているので、長時間にわたって栄養や酸素を送り続けることができるので、持久力を必要とするスポーツや運動が適しているといえます。
- 水泳短距離、陸上短距離
- 柔道、空手、ハンマー投げなど
標準的な血管収縮能を持つ ID型
血管収縮に関して標準的で、DD型の持久力やII型の瞬発力の双方の中間的な特徴を持ちます。そのため、持久力・瞬発力の双方を必要とするスポーツや運動が適しているといえます。
- 血管収縮の速さは標準的
- 持久力・瞬発力を併せ持つ
血管収縮までの速さが標準的であるので、持久力・瞬発力を併せ持つ運動が得意なタイプといえます。
標準的な血管収縮能を活かせるスポーツや運動
標準的な血管収縮能を持っています。長い時間運動を続ける際に疲労をあまり感じず、また瞬間的に力を発揮することもできます。
- 水泳中距離、陸上中距離
- ラグビー、テニス、卓球、ボクシングなど
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