将来は全ゲノム検査が一般的になる?遺伝子検査の未来とは!

将来は全ゲノム検査が一般的になる?遺伝子検査の未来とは! イメージ画像

人間の設計図ともいえるヒトゲノムが解析されて、早14年。遺伝子に対する研究も進み、特定の遺伝子が人間の行動に与える役割についても判明してきました。遺伝子を検査することで病気予防やスキンケア、能力や個性の把握など様々なことが分かるようになったのです。

遺伝子検査を行うためには病院など専門機関に依頼する必要がありましたが、最近では簡単に自宅で遺伝子が採取できる遺伝子検査キットが登場しています。遺伝子の研究だけでなく検査方法も進化していく中、全く新しい遺伝子情報サービスが登場しました。

遺伝子検査のコストはまだまだ安くなる?

人間が持つ全ての遺伝子は約30億個。現在これらをすべて検査する全ゲノム検査を行うためには、数十万の検査費用がかかるといわれています!

私たちがそこまで費用をかけずに遺伝子検査を受けることができるのは「病気にかかりやすいか」や「お肌の状態がどうなっているか」という特定遺伝子に絞っているため。検査する遺伝子数を減らすことで、検査にかかる費用が抑えられているのです。

昔はもっと高く、これからはもっと安く

それでも過去にさかのぼれば、全ての遺伝子を検査するために1兆円かかるといわれていた時代もあったそう。それを考えると、だいぶ費用が安くなってきたことが分かります。

これは科学の進歩があったからこそといえましょう!今は第3世代シーケンサという検査方法により、全ゲノム検査にかかる費用はようやく数十万まで抑えられました。もちろん、今後は第4世代の検査方法も計画があるとのこと。

第4世代では数万円まで費用が抑えられるといわれており、この先も遺伝子検査の技術の発展が楽しみですね!

全ゲノム検査が一般的になる?

先に書いた通り、現在は検査費用を抑えるため特定遺伝子に限定した遺伝子検査が主流。これらは全ゲノムのわずか0.01%~0.03%程度の情報を調べたにすぎません。もっと多くの情報を得るには別の検査を受ける必要があるなど、検査費用はかさんでいってしまいます。

検査費用が今後さらに安くなれば、自分自身の遺伝子全てを調べることのできる全ゲノム検査が選択肢に入るようになってきますね。

全ゲノム検査時代を先取りするサービス

2017年8月にはこのような全ゲノム検査時代の到来を見越して、「GENOME EXPLORER」というサービスがゲノムスタートアップ企業であるAwaken(アウェイクン)から発表されました。

さらに個人で病気や知能などの遺伝子について情報を得るだけではありません。将来的には自分の全ゲノム情報を他のサービスで使うことを可能にするビジョンも持っており、これを活用するための「GENOME LINK」という法人向けビジネスサービスもすでに登場しています。

自分自身の全ゲノム情報を調べることで、当然分かることもどんどん増えてきます。近い将来自身の全ゲノム情報から病気のかかりやすさを病院に相談したり、ジムで自身の肥満体質に合わせたコースの提供を受けることができる時代がやってくるかもしれませんね。