
血液型というと日本では輸血、性格分析、占いといったイメージがあると思います。しかし欧米では体質を表すものと考えられるのが一般的です。
ダイエットは自身の体質に合ったものが最も効果的です。血液型による体質と、遺伝子でわかる肥満タイプを合わせれば、より最適化された生活改善ができそうですね。
もくじ
ダダモ博士の血液型健康法
血液型が違うと体質も違う

血液型ダイエットは、「血液型(体質)に合った食事やライフスタイルが美容や健康に役立つ」という臨床データをもとに生まれたダイエット方法です。90年代後半、アメリカの自然療法医Peter J. D’Adamo(ピーター・J・ダダモ)博士が血液型に着眼したことに由来します。
ダダモ博士によるとコルチゾール(ストレスホルモン)やレクチン(タンパク質)が肥満の原因になっており、血液型(体質)によって代謝や消化のされ方が異なります。血液型に合わないレクチンを摂取すると、腹痛や頭痛、かゆみなどのさまざまな悪影響が起こります。
ミランダ・カー、オーランド・ブルーム、アンジェリーナ・ジョリーといったセレブも実践、成果をあげており、ミス・ユニバース・ジャパンの栄養指導にも取り入れられました。
もともとダイエット法ではない?
「血液型ダイエット」という名前はついていますが、ダダモ博士が提案したのは「血液型の違い」による「かかりやすい病気、適した食事、運動の違い」です。
ダイエットに応用できるということで「血液型ダイエット」という名称が浸透しましたが、もともとは健康法のひとつなのです。
血液型ダイエットに科学的根拠はない?
2013年、「血液型ダイエットは証拠が欠けている」という発表があり、過去の文献からは血液型ダイエットの効果を科学的に証明することができませんでした。
参考:Blood type diets lack supporting evidence: a systematic review.
科学的に証明されたダイエット法の方が少ない気もしますが、専門家が動くほど注目されたダイエット法だったという見方もできます。
血液型ダイエット
血液型のルーツ
血液型といえばA、B、O、ABの4種類が定着していますが、人類の歴史上、生活環境の変化に適応する形で血液型が増えていったと考えられています。
数百万年前、人類が誕生したとき、もともとの血液型はO型だけでした。当時は狩猟民族であり、動物の肉を主食としていました。 人口が増えるにつれて狩りで手に入れる獲物では足りなくなり、穀物や野菜を食べるため農耕を始めます。生活が変わってきたことで血液にも変化が現れ、A型が出現しました。
狩猟・農耕で栄えた人類は、さらなる人口増加により土地が足りなくなってきます。家畜を飼い、移動しながら生活する遊牧民が現れます。家畜の肉や、乳製品を食べて生活していた人々の中にB型が現れました。 そして文明が多様化していく中で、AB型が登場します。
A型のダイエット方法
A型におすすめの食材
- ほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜
- 大豆製品
- 魚介類
- パイナップル、みかん、グレープフルーツなどの果物
- 穀物
大豆や魚介類など、自然と和食に近くなるA型におすすめの食材。
日本人はA型が最も多いので、納得できる内容かも?昔の人は自分達の体質に気づいていたのかもしれません。
逆に肉や乳製品は控えた方がいいそうです。(ゼロにする必要はない)
B型のダイエット方法
B型におすすめの食材
- 牛肉などの赤身肉
- 人参、芋類、きのこなどの野菜
- 貝以外の魚介類
- 果物
- 低脂肪の乳製品
- 穀物
- 卵
遊牧民をルーツにもつB型。さまざまな土地で食べ物を集めていたので、そこまで苦手なものが多くない印象。
ただし脂身の多い肉や貝類は苦手。野菜の中ではトマトやトウモロコシなどに免疫が無いそうです。ココナッツ系の食材も相性がよくありません。
O型のダイエット方法
O型におすすめの食材
- 肉類
- かぼちゃ、ブロッコリー、サツマイモ、玉ねぎなどの野菜
- 魚介類
- バナナ、パイナップルなどの果物
狩猟民族として活動していたO型は、肉類が合います。胃酸が強く、たんぱく質の消化に優れていると言われています。
穀物、麺類、乳製品、きゅうりやトウモロコシ、キャベツなどの野菜は相性が悪いそうです。肉類の中でも豚肉の消化は苦手なので、控えた方がよさそう。
AB型のダイエット方法
AB型におすすめの食材
- 緑黄色野菜
- 魚介類
- 大豆製品
- 果物
- 穀物
- 低脂肪の乳製品
- 卵
世界的に割合が少なく、比較的歴史の浅いAB型。性質としてはA型とB型を合わせたような感じです。 緑黄色野菜、魚介類、大豆製品を中心に食事を考えてみましょう。
トウモロコシ、ナッツなどの種子類、ソバ、小麦は体質的に苦手だそう。
太る要因には遺伝子も関係
ひとりひとり違う人間の体質を決める遺伝子。 血液型も遺伝子で決まりますが、太る要因も遺伝子が関係しているとわかっています。
遺伝子のタイプによって、糖質の代謝が苦手、脂質の代謝が苦手、タンパク質を吸収しづらいなど、人それぞれです。
太る要因がわかれば、適した食事や運動を考える助けになります。遺伝的体質に合わないダイエット方法は、逆効果になる恐れもあります。
血液型ダイエットと遺伝子ダイエットを組み合わせれば、自分に最適なダイエットができるかも!?
まとめ
健康法として始まった血液型ダイエット。 科学的根拠が無いという報告もありますが、血液は人間の体を作る栄養素に大きく関与しているので、無関係とも思えません。
実際に成果をあげた有名人もいたり、ミス・ユニバース・ジャパンの栄養指導に採用された実績もあるので、まったく無意味ではないのでしょう。
太る要因にはひとりひとり異なる遺伝子型も関係しているので、自分の血液型・遺伝子タイプに合った食事・運動こそ、ベストなダイエット方法かもしれません!
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