
薄毛に悩む人なら一度は目にしたことがあると思われる「フィナステリド」。AGA治療薬「プロペシア」に含まれる成分です。
抜け毛を防ぐ効果があるフィナステリドですが、実は遺伝子の型によっては効果が薄くなってしまう人も!
フィナステリドの効果と遺伝子の関係、効きづらい人におすすめの薄毛対策をご紹介します。
フィナステリドの効果と副作用
薄毛とフィナステリドの仕組み
薄毛の要因となるホルモンの生成には、男性ホルモンである「テストステロン」が関係しています。
テストステロンは男性らしい体づくりのために必要なホルモンですが、「5αリダクターゼ」という還元酵素と結びつくと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という脱毛効果のあるホルモンに変わってしまいます。
脱毛要因となる「テストステロン」と「5αリダクターゼ」の結合を防ぐのが、フィナステリドです。 脱毛ホルモンの発生を防ぐことで、薄毛の進行を抑えることができます。
つまり、何もしなければ抜ける髪の毛を残すことで、薄毛を防ぐ効果があるということです。
長期的な服用が必要
フィナステリドは即効性がありません。効果を実感するには、少なくとも半年~1年くらいは服用し続ける必要があります。
約4千人を対象にした男性型脱毛症(AGA)の診療調査によると、以下のデータが出ています。
服用期間 | 効果を実感できた人の割合 |
---|---|
1年 | 58% |
2年 | 68% |
3年 | 78% |
長く服用し続けることで、効果が出てくることがわかります。フィナステリドを服用する場合は、3年は見積もった方がいいでしょう。
費用は年間約8万円
フィナステリドは1か月分で約4,000~7,000円かかるので、年間で考えると48,000~84,000円になります。3年以上の服用であれば、約15~20万円以上かかります。
フィナステリドの副作用
薄毛の進行を防ぐフィナステリドですが、副作用もあります。
性欲減退、勃起不全(ED)、精液量減少、肝機能障害、食欲不振などが起こる可能性があります。
これらの副作用が起こる確率は0.2~1.1%程度と低いものですが、まったく発症しない保証はありません。 安い輸入品などではなくきちんと処方してもらい、医師の指導のもと服用しましょう。
女性や子供は厳禁
脱毛要因となるジヒドロテストステロン(DHT)には、男性の生殖器を発達させる役割があります。
フィナステリドによってホルモンの分泌が妨害されると生殖器の発達不全や奇形になる恐れがあるので、男児の服用は厳禁です。
フィナステリドの成分は皮膚からも吸収されるため、女性(とくに妊婦や妊娠の可能性がある人)は触れる事を禁止されています。
フィナステリドの効きには個人差がある
薄毛防止に効果的なフィナステリドですが、人によっては効果が無い場合があります。
3年以上の服用で、約90%の人が薄毛・AGAの進行を抑えることができますが、長期服用しても改善が見られない人がいます。10人に1人くらいの割合なので、決して少なくありません。
効果の有無には遺伝子が関係
フィナステリドの効果には遺伝子が関係しており、遺伝的に効果が薄いタイプの人は服用しても薄毛防止になりません。
長期服用することによる金銭的な問題や副作用の可能性を考えると、効果が薄い人が服用し続けるのは避けた方が良いでしょう。
フィナステリドが効くかどうかは、遺伝子検査で簡単にわかります。服用を考えている人は、一度検査してみることをおすすめします。

フィナステリドの効果が薄いタイプの人は
フィナステリドが効きづらい人には、育毛剤などの発毛・育毛効果のある製品の使用がおすすめです。
「リアップ」などで知られる「ミノキシジル」は、細胞分裂を活性化して髪を成長させると言われています。
ミノキシジルはもともと高血圧のための血管拡張剤として開発されたものですが、副作用として全身の発毛現象が発見され、現在は薄毛の治療薬として利用されています。
フィナステリドの効果がわかる遺伝子検査キット
遺伝子検査キット「AGAドック」では、フィナステリドが効くかどうか、男性型脱毛症が発症しやすいかどうかがわかります。
薄毛に悩んでいて対策を考えている方、将来的な薄毛が気になる方は一度検査してみましょう。