七大生活習慣病のひとつ慢性腎臓病(CKD)と11の遺伝子

尿検査

七大生活習慣病のひとつとして知られる慢性腎臓病。日本には約1,330万人の患者がいるといわれており、成人の8人に1人という高い割合になっています。

慢性腎臓病の初期には自覚症状がほとんどなく、進行するとさまざまな合併症を引き起こす恐れがあります。

慢性腎臓病の発症しやすさには遺伝子がかかわっています。
慢性腎臓病の原因と関連遺伝子、予防と対策についてご紹介します。

慢性腎臓病の発症には遺伝子が関係している

慢性腎臓病とは

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)は、腎障害や腎臓機能低下が慢性的に続く腎臓病の総称です。

初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると夜間尿、むくみ、貧血、倦怠感、息切れなどの症状が現れます。

さらに悪化すると末期腎不全になり、体内から老廃物を除去できなくなります。最終的には人工透析や腎臓移植を受ける必要がでてきます。

高齢男性は要注意

慢性腎臓病は高齢になるほど発症しやすく、男女比では2:1で男性の発症者が多い傾向があります。

慢性腎臓病にかかわる11の遺伝子

慢性腎臓病の発症しやすさには、11の遺伝子が関係しているとわかっています。
遺伝子の働きが判明していないものもありますが、今後の研究によっていずれ判明するでしょう。

MECOM
転写因子の一種を産生する遺伝子で、造血、アポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)、発生、細胞分化や増殖などに関与すると考えられている。
ALPK1
αリン酸化酵素を産生する遺伝子。先天性免疫や炎症反応に関与すると考えられている。
BTN2A1
膜タンパク質の一種を産生する遺伝子。自己と他者を区別するのに利用されているMHCに関与していると考えられている。
MHC
MHC(主要組織適合遺伝子複合体)領域は、免疫系において自他を識別するために重要な役割を担う遺伝子領域。
UNCX
体細胞形成や神経発生などに関与するホメオボックス転写因子を産生する遺伝子。
UCP2
アポトーシスに関与するタンパク質を産生する遺伝子。
MMP1
細胞外マトリックス分解酵素の一種を産生する遺伝子。コラーゲンの分解にかかわることが知られている。
WDR72
歯のエナメル質の正常な形成に重要な役割を担う遺伝子。
UMOD
腎臓や尿路中でのカルシウムの結晶化を防ぐウロモジュリンタンパク質を産生する遺伝子。
MAF
ロイシンジッパー型転写因子の一種を産生する遺伝子。他の転写因子と相互作用することで、転写の活性化にも抑制にも機能すると考えられている。
GNAS
研究中の遺伝子で、詳細な機能は不明。

腎臓の機能低下で合併症の危険性がある

慢性腎臓病自体はむくみや倦怠感、息切れといった程度の症状なので、病気の自覚がないまま進行しがちです。
しかし腎臓の機能が低下すると、さまざまな合併症を引き起こす危険性が高まります。

慢性腎臓病の主な合併症

尿濃縮力障害
腎臓は、体内の水分量に応じて尿の濃度を調整しています。たとえば朝起きたときや運動後など、たくさん汗をかいたあとは体から余計な水分が失われないよう、尿を濃くします。
しかし腎臓の働きが低下すると、尿濃縮力の障害が起こり、たくさんの尿がでる(多尿)、夜中に起きてトイレに行く(夜間尿)などの症状が起こります。
高窒素血症
腎臓の糸球体のろ過機能が低下し、血液中の尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cr)、尿酸といった老廃物が増えます。
ある程度進行するまで無症状で、食欲不振や悪心(吐き気、胸のむかつき)などの消化器症状が起こりますが、高度になると尿毒症の症状が現れます。
水・電解質異常
水分だけでなく、ナトリウムやカリウムといった電解質のバランスも、腎臓が調整しています。
体に入った塩分(ナトリウム)やカリウムは、ほとんどが腎臓から排泄されますが、腎臓の機能低下によって排泄が十分にできなくなります。
排泄量を超えた塩分やカリウムは「体液過剰」や「高カリウム血症」を引き起こします。どちらも命にかかわる危険な病気です。
代謝性アシドーシス
人間の体は弱アルカリ性です。体は酸性の物質を多く作っていますが、肺や腎臓によって排泄されています。
腎臓の働きが低下すると、体は酸性に傾きます。ほぼ無症状ですが、血液中のカリウムを上昇させたりします。
腎臓貧血
貧血とは、血液中の赤血球の数が少なくなることです。何らかの要因で赤血球の数が少なくなると、腎臓から造血ホルモン(エリスロポエチン)が出てきて、赤血球を増やすように働きかけます。
しかし腎臓の機能が低下すると、赤血球が正しく補充されなくなり貧血が進行します。動悸や息切れ、倦怠感、失神が起こります。
二次性副甲状腺機能亢進症(にじせいふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)
体に必要なカルシウムは、腸管から吸収されます。そのとき、肝臓と腎臓で活性化されたビタミンDの力が必要です。
腎臓の機能が低下すると、ビタミンDの活性化ができなくなりカルシウムの吸収が不足します。血中のカルシウム濃度を補うため、副甲状腺の働きが亢進し、骨からカルシウムを吸収するようになり、骨が弱くなります。

上記の他にも、腎臓の機能が低下することで血液から老廃物を除去する能力が落ち、心臓病や脳卒中などの血管疾患になるリスクが高まります。
慢性腎臓病に加えて、こういった合併症の遺伝的な発症しやすさが高い人は、とくに注意が必要です。

慢性腎臓病を予防するには

慢性腎臓病のリスク要因としては、肥満、高血圧、高血糖、脂質異常が挙げられています。これらはメタボリックシンドロームの特徴でもあるので、慢性腎臓病の予防にはメタボ対策が重要といえます。
肥満や高血圧の遺伝的リスクが高い方は要注意!

適度な運動で適切な体型を維持し、高血圧のもとになる塩分の過剰摂取に気を付けましょう。脂質異常の予防のため、動物性脂肪を避け、不飽和脂肪酸を多く含む青魚(サバ、イワシなど)を積極的に取り入れましょう。

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ジーンライフ ジェネシス2.0の慢性腎臓病発症リスク検査結果
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慢性腎臓病の発症しやすさは、GeneLife Genesis2.0(ジーンライフ ジェネシス)やMYCODE(マイコード)ヘルスケアで検査できます。
慢性腎臓病の要因であるメタボリックシンドロームに関する肥満、高血圧などのリスクや、合併症である心臓病、脳卒中などの発症しやすさも一緒にわかります。

遺伝的な発症リスクを知り、大病を予防しましょう!

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