ハプログループAはシベリアでマンモスを追った狩猟民族

バイカル湖

ミトコンドリア・ハプログループAの祖先は、主に北方で多く分布し、優れた狩猟技術でマンモスを狩っていたと言われています。
日本人の約7%が属しており、縄文時代に日本へ入ってきた比較的古い部類のハプログループです。

ハプログループAの特徴

北方に広がった人々

ミトコンドリアハプログループA

ハプログループAはグループNを祖先にもち、約3~5万年前に東アジア北部バイカル湖周辺地域で誕生したハプログループです。主に北方に多く分布しており、最終氷期の最寒期(約3万年前)以降に北方へ進出した集団が拡大してできたグループと言われています。

彼らは朝鮮半島、中国中央~東北、中国南部を移動し日本へ入ってきたと考えられています。アジアに広く分布しているグループAですが、さらに分岐していった下位系統のA2はチュクチ・カムチャツカ系民族(シベリア北東部)やアメリカ先住民などによく見られます。

北東シベリアと北中米(北米~カリブ海地域)の先住民の多くがグループAに属しています。最初にこのグループが発見されたのも、北米先住民からでした。

マンモスを追った狩猟民

旧石器時代のシベリアでは、優れた狩猟技術でマンモス狩りを行っていた民族がいました。マンモスハンターとも呼ばれる彼らこそ、ハプログループAの先祖と考えられています。
当時の遺跡からは動物の骨や木を使った住居跡や、ハンティングに使っていた石器などが見つかっています。極寒の地で狩猟を通じ、生き抜く力を持っていたのです。

獲物の減少か気候の悪化か、定かな理由はわかりませんが、彼らはシベリアから南下してきます。朝鮮半島を越え、縄文時代に日本へ到達したと考えられています。

ナスカに到達していたグループA

ナスカのミイラから採取したDNAから、ハプログループAに分類される遺伝子が検出されたという研究結果があります。

2004~2005年の研究で、ペルー国立人類学考古学博物館が所蔵するパラカス・ナスカ文化期のミイラ4体から筋肉組織を約0.5gずつ切り取り、DNA分析が行われました。分析に成功したのは2体だけでしたが、約2千年前のミイラからDNA分析が可能であると証明されたのです。
ナスカ後期のミイラからハプログループAのDNA型が検出されました。

ナスカ文化
紀元前200年~紀元後1000年頃にペルー共和国海岸地帯のナスカ市周辺に栄えた文化。巨大な鳥や猿を描いたナスカの地上絵が有名。

ハプログループAに属する著名人

写真家の石川直樹さんやDiscover Japanの編集長、高橋俊宏さん、歌手の新垣結衣さんなどがハプログループAに属しているとわかっています。

また、東京新宿区の市谷加賀町二丁目遺跡で発掘された縄文人骨や、南米ペルーのアイスメイデンと呼ばれる凍結されたミイラもグループAと判明しています。
インカの神々へ生贄として捧げられたと考えられているアイスメイデンは、現代人のミトコンドリアDNAデータベースのいずれにも見られない特徴的な配列が含まれていました。

同じハプログループに属するということは、共通の祖先をもつ遠い親戚と考えることもできます。


日本人の大半は9~10のハプログループに分類できます。中にはもっと珍しいグループに属している人もいます。
ひょっとするとあなたはハプログループAに属し、優れた狩猟技術と極寒を耐え抜くサバイバル能力をもっていたマンモスハンターの血を引く子孫かもしれません。

参考:生化学的分析によってミイラからどのような情報が抽出できるのか(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16657072/

ハプログループがわかる遺伝子検査キット

ミトコンドリアハプログループはジーンライフ ジェネシス2.0やジーンライフ ハプロなどの遺伝子検査キットで調べることができます。
とくにジェネシスは母方の祖先を知るミトコンドリアハプログループの他に、父方の祖先がわかるY染色体ハプログループも検査できるのでとくにおすすめです。

※Y染色体は男性特有のもので、女性はY染色体ハプログループがありません。

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